– 馬は太古の時代から、人間と共生してきた –
大草原を駆け巡り、人や物資を乗せ、時には争いに使われ、そして近代の娯楽に。
馬にアプローチする前に馬を尊重し、理解し、そして、馬から信頼を得ることがこの大地を駆け巡る掟。
馬達から自然を感じ、馬達から優しさを教わり、そして馬達から人間とは何か?ちゃんとした人間に立ち直るコツを教われます。
馬施術 – Equine Chiropractic
ホースカイロプラクティック(= Equine Chiropractic)とは、調教や医療ではできない、主に筋骨格系(関節・神経・筋肉・軟部組織)の機能的な調整にアプローチする方法です。人間も馬の体も同じで連動しています。動作の妨げ、機能低下や痛みなどの原因を明確に判断し、適切に整えることで本来の持つ身体の機能を最大限にできます。かつ有効的に高いパフォーマンスに対応でき、余計なストレスを減少させることも可能です。もちろん、不要な投薬や手術を減らす、または無くすことにつながります。特に、日頃から馬と共に生きている方々は、どうやって馬のパフォーマンスを維持し高めてあげられるか、という悩みを解決する大事なアプローチとなります。
馬セラピー – Equine Therapy
ホースセラピー(正式名称は、ホース・アシステッドセラピー – Equine Assisted Therapy)は主に、乗馬・馬とのふれあい・馬の手入れ・飼養管理・厩舎管理・馬の観察などを通じて、特に障がい者の精神機能や運動機能を向上させ、社会復帰を早めるリハビリテーションの方法の一つとして古来よりヨーロッパで確立しました。近年、医療的に犬や猫による心理面とその波及作用の効果がセラピーとして普及してます。ただ、ホースセラピーの場合は、1) 医療・2) 教育・3) スポーツ&レクリエーションの3要素をバランス良く併せ持ち、さらには、心身の両面への直接的セラピー効果が認められるといわれています。日本でも徐々に活動されている馬主・団体がいます。
馬施術 = ホース カイロプラクティックとは
Q & A
Q. カイロプラクティックとはなんですか?
– 西洋医学を基礎とし、体系的に理論づけられ、アメリカで発祥された手技療法(代替医療の一つ)です。医学的な着眼を持ちつつも、日々変わる身体の機能的な部分(特に筋骨格系の神経・関節・筋肉・軟部組織)を明確に判断し、適切に調整します。主に、身体の歪み・機能低下・痛みなどをつくる原因を、頭蓋・顎・背骨・骨盤・四肢を調整することで身体全体の機能やバランスをあるべき姿にすることが目的です。混同しやすい日本における「整体」のアプローチの主な目的は身体の歪みが出ている部位を直接矯正していくことだけにあります。
Q. 馬へのカイロプラクティックアプローチ効果はなんですか?
– 全体的な生体力学(バイオメカニクス)な『動き方』を改善することで効果を与えます。また、基本的な神経機能の改善にも役立ちます。可動域や機能低下、痛みなどによって制限がかかっている体の部位を修正し、馬の歩き方を改善し、関節炎や軟部組織の損傷などの問題から回復を助けることができます。
Q. カイロプラクティックは馬にとってどのように感じ取られる傾向ですか?
– まずは何よりも馬との信頼関係が大事です。ただ、ほとんどの馬たちはカイロプラクティックのアプローチを楽しんでいる様子が伺えます。通常、リラックスする行為として、噛む数が増えたり、目を閉じたり、舌を頻繁に舐め回したり、その馬本来の動作をし始めます。もちろん、最初から全てを調整する必要はありませんし、特に痛みを抱えていたり、何かしらのトラウマや信頼関係などを考慮して、改善が見られるまで長い目で接します。
Q どの様な症状の時に行うのですか?
– 頭・首・肩・腰・脚の動きが悪い、腰痛に成り易い、体が歪んでいる。後肢の踏み込みが不自然。耳の周りを触ると嫌がる、餌を慌てて食べる、もしくは逆に遅い。この様な症状が見られる場合ケアーをお勧めします。通常、ケアの箇所は、顎関節・頸椎・胸椎・腰椎・骨盤・肩甲骨・股関節・他に四肢や神経機構です。
Q. 一回のセッションで複数の調整が必要ですか?
– もちろん、千差万別です。馬によっては、個々のニーズに応じて複数回の施術が必要となってきます。例えば、背骨(頭からお尻)のいくつかの領域で動きの制限や神経機能の低下が見受けられた場合、または関節炎が多発している場合、大きな改善が見受けられるまでに数回の調整が必要となってくる場合があります。大きな改善が見られたと感じるまでに数回の調整が必要になる場合があります。多くの場合、最初の調整から数週間後にかけてすべてフォローアップの評価・調整が見込められます。また、馬主さんによっては数か月ごとに定期的な調整を好む場合もあります。また、問題が出た際に評価&調整をスケジュールすることも可能です。
Q 施術後、何らかの変化は直ぐに見られるものですか?
– 多くの場合、なんらかの反応があり、その場で良くなっている事が分かります。また、数日かけて状態がよく変化していったり、数回乗馬してみると乗り心地が変化している傾向があります。特に、長い間、痛みを抱えていた馬は負担がかかっている関節・筋肉組織の直りに時間はかかりますが、基本的な体のずれから生じていた、関節の圧迫感・神経機能や筋肉組織に対しての緊張感はその場で改善されます。
Q. 調整直後のダウンタイムは必要ですか
– 特にありません。通常は、その日だけゆっくり休ませることを考慮しますが、特に大きなイベントがない場合は、遠慮なく外に出て日常生活を送ってもらっても構いません。別の問題での治療(例えば、跛行や怪我など)でない限り、乗馬も可能です。
Q 対象となる馬に限定はありますか?
– 通常、生後6ヶ月の子馬から施術可能です。逆に、特に若いうちから身体を整える事を定期的に行得たらバランスよく筋肉がつき、関節にかかる負担を最小限に抑えられ、関節炎・蹄炎・腱炎などの予防にもなります。もちろん、競走馬、殖馬、リタイヤ馬もアプローチすることも最大に有効的です。
Q 通常どのくらいの周期で行う必要がありますか?
– 理想的な定期検査は3~4ヶ月に一度。一度施術を行って、再度必要な場合は最短で8週間後には行えます。短期間に渡って複数のアプローチを行うと、逆に周りの関節や筋肉組織に悪影響を及ぼす可能性があります。
Q 施術部分によって料金は変わりますか?
– 基本は全て均一です。詳しくはお問い合わせください。
Q. 馬へのカイロプラクティックアプローチをできる人はどこにいますか?
– 日本において、カイロプラクティックは国際基準とそうでない施術家がいるのが現状です。日本におけるカイロプラクターは約30,000との統計がありますが、国際基準(4年以上のWHO基準の学校卒業)を持つカイロプラクターは900人と満たしません。その中で、日本において頻繁に馬へのカイロプラクティックアプローチを行なっている方は一人もいないのが現状です。アメリカや欧州での大学ではきちんとしたカリキュラムが組まれているほど大事な専門分野であり、かなりの多くのEquine Chiropractorsがいます。まだまだ、日本では発展途上ですが、だからと言って、皆さんの周りにいる馬達は最適なアプローチを待ち望んでいます。世界大学ランキングで上位に入るアメリカの大学プログラムの一部抜粋 https://ceh.vetmed.ucdavis.edu/news/chiropractic-care-horses
ホース セラピーとは?
主に3つの効果が得られるようにシステム化されています。近年、馬の力を借りて心身のWell-beingを高めるホースセラピーが、医療・教育・スポーツ&レクリエーションの面で高く評価され、注目をされてます。実は、馬は動物の中でも特に情緒水準が高いとされ、古来から人との精神的な交流があります。ヨーロッパ発祥のホースセラピーは、その方にあるストレスを軽減したり、自己肯定感に気づかせ高めてくれる、などの心理的効果も大いに期待されています。また身体的に、体幹やバランス感覚の強化、身体機能の回復効果が高いと改めて評価されています。
1. 医療効果 –
a) 身体的効果
・相対的な健康の増進
・筋力強化・トレーニング効果(特に体幹・背筋・足腰など)、必要に応じた柔軟性の向上
・適切な動作の刺激による内臓機能の向上
・バランスやリズムをする事による平衡感覚の発達
・体幹の安定やバランスを意識することによる姿勢の調整・改善
・上記による機能疾患の改善 ※機能疾患として、腰痛・肩凝り・猫背・背部痛・尿漏れ・頭痛
b) 精神的効果
・日常では体験することがない自信や満足感の取得
・ストレスや孤独感の緩和、また不安・多動性・嫌悪感・恐怖心を軽減
・意思疎通を図ることによる意思や感情表現が豊かに
・運動神経や感性の向上
・対人関係やより良い社会性を習得
・調和性や協調性の習得
2. 教育効果 – 乗馬以外に、馬とのふれあい、馬の手入れ、飼養管理、厩舎管理、馬の観察などを通じて馬と一緒にいることの安堵感や安心感が感じられやすくなり、馬との絆が芽生えていきます。馬の世話などの継続的な作業による自立心や、馬の健康状態を任せられる責任感を育んでいきます。また、乗馬という行為は馬に対して「自分がどうしたいか」を伝えることを学ぶ最高のコミニュケーション教育です。また、調教師や馬主さん達との交流で、多くの学びを成就することができます。
3. スポーツ&レクリエーション効果 – 乗馬による健康増進、乗馬でのゲーム、外乗トレッキングなど様々です。通常、障がいのある方でも安心して乗ることができる調教された馬もいますし、馬具などの工夫によってどんな方でも乗馬による競技会に参加することが可能となってきてます。